本気で世界を目指す選手と指導者に贈る99のヒント

コーチとして2,000名以上を指導してきた経験とサッカー留学事業に携わってきた視点からアドバイス!

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誰だってヒーローになりたいわけじゃない

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『うちの子、全然ボールに向かっていかないんですよ...』
保護者の方からそんな相談を受けることがあります。

やる気がないのかな?
ボールを怖がっているのかな?
そう思ってしまいがちですが、心配することはありません。

親の立場からすると自分の子どもがゴールを決める姿を見たいものですが、子どもがみんなそれを目指している訳ではありません。

幼稚園などでヒーローごっこをすると大体の子はヒーローを選びますが、中には怪獣などを率先してやりたがる子もいますよね?
フットサルでも同じです。守ることで自分をアピールしたい子もいれば、パスを出すことがカッコいいと思っている子もいます。

チームスポーツではこういう色々な考えや役割が必要になります。子どものうちからチームに貢献するプレーが出来ているなんて凄いことですよ。
ゴールだけでなく「相手に得点されそうな場面で守ったのカッコよかったね!」と褒めてあげましょう。
ヒーローはピンチのときに現れるものですからね!

伝えたいのはフットサルだけではありません。

子どもたちの可能性は無限大

春になると新しく習い事を始めたい子が増えますね。当クラブにも体験に来る方が増えることでしょう。しかし、その一方で辞める子が出る時期でもあります。
私が指導者に成り立ての頃は退会者が出たら相当凹んでいました。もちろん今でもその気持ちはありますが、子どもたちのことを考えたら幼少期にいろいろな習い事をすることは良いことなのでポジティブに捉えるようにしています。
フットサル(サッカー)だけでなく、野球や水泳、スポーツ以外にもピアノやダンス...たくさん経験して、自分がこれから続けていきたいことを見つけてもらえると嬉しいです。

子どもの可能性は無限大です。今の時期に色々なことにチャレンジして欲しいと思います。幼少期の頃に得意だったこと、先生に褒めて貰えたことは、大人になってからもその人の長所、強みになっているそうです。つまり、将来どういう道に進むべきかを見つけるためにもいま経験することはとても大事なことです。
もちろん、フットサルがその子にとって1番のスポーツになってくれたら嬉しいです。私が伝えたいのはスポーツの技術だけではありません。もし、フットサルから離れても何かがその子に残るように『フットサルを通じて人として大切なものを学べる』そんなクラブ作りをしていきたいと思っています。

スポーツ・指導者の価値を高める

最近とあるクラブが「スクール無料」に向けて動いているという話を耳にしました。ただ、これはボランティアで行うという話ではなく、人件費、経費を全て支援で賄っていきたいということでした。これ自体を反対ということではありません。実現できれば競技の普及にも繋がりますし、スクールに通える子どもは増えることでしょう。
ただし、支援者の数、金額が下がったら...支援自体がなくなったらどうなるのでしょうか?
恐らく練習環境のグレードを下げたり、指導者の削減、有能なコーチの解雇、最悪はクラブの消滅に繋がっていくことでしょう。
もちろん、半永久的に支援してくれる方がいれば、指導のみに集中することが出来るため良いことなのですが、そういうことはまずないのでやはり自分たちが動いて稼ぐ仕組みを作らないといけないのです。


今回はスポーツビジネスの話になります。

もともと、私がフットボールの仕事を始めたのは関西のサッカースクールでした。15年程前だとそれこそ「スポーツの習い事に5000円も払うの?」と思われる時代でした。今では全国にスクールというものは数多く存在しますが、当時はまだまだ少なかったです。

チームにはスクール以外にもクラブチーム、少年団、Jの下部組織など色々な環境があります。どれが良いかという話ではなく、送迎、費用面などのご家庭の事情、選手の目指す場所、指導者、クラブとの相性など考慮する点はたくさんあります。
ボランティアでも良い指導をしてくれるコーチはいますし、プロコーチでもう〜んという方もいます。

 

 

価値を高める

スポーツの仕事に関わる全ての人に知ってもらいたいのは『スポーツ(指導者)の価値を高めていかないといけない』ということです。弁護士や医者と同じく、コーチも先生と呼ばれる職業ですが、稼げるイメージありますか?残念ながらありませんよね...。
選手になりたいという子どもはたくさんいますが、指導者になりたいという話は聞きません。指導者というものが職業としてまだまだ認識されてはいないのです。

指導者が増えることで、選手も増えます。
指導者が競うことで、より良い指導者が育ちます。
指導者が稼ぐことで、指導者のステータスが上がります。
そうすることで、また指導者を目指す人が増えます。

スポーツとビジネスを結びつけるとイメージが悪いという時代はとっくの昔に終わっています。冒頭の話に戻りますが、無料スクールだけでなく新しいモデルケースのチームは更に増えてくることでしょう。しかし、選手がその犠牲になることがあってはいけません。もちろん、指導者も同じです。そのため、クラブとして現時点で最良の決断ではなく、5年後、10年後も見据えた運営が必要となります。当クラブはスクールですが、他社の様にどんどん会場数を増やしていったりしていないのはそういった考えもあるからです。SOLUNAも今年で3年目。新しいプロジェクトも動き出します。

まだ対面パスの練習をやらせますか?

私は対面パスのトレーニングは基本的にさせません。上達のために意味がないという訳ではありませんが、全くボールを蹴ったことがない子(大人も)を指導するとき以外はまず行いません。そもそも、正面で向き合ってパスを何度も交換するシチュエーションが試合の中でないからです。

以前にもお話しましたが、トレーニングは試合から逆算して行なっていきます。パズルのピースの部分がトレーニングに当たります。試合という完成した絵を想定して行うことが大切です。
もし、パスの基礎的な練習をさせたい場合は、何かルール付けをしたり、動きながら行うフィジカルの要素を入れ、単純なものにならないように工夫します。

以前に一緒に仕事をしたレアルマドリードのスペイン人コーチも「子どもたちにインサイドキックはこう蹴るんだよ」と教えることはないと話していました。遊びの中で色々なキックのバリエーションを自然と覚えていくのです。


とは言うものの最近、練習の中でパスが通らなかったり、パスがズレたりという場面が増えてきました。ポジティブに捉えると今まで見えなかったものが視野が広がってきたことでパスを出せるようになったと考えられます。
しかし、ミスが起きたときに蹴り方が悪かったという訳ではありません。問題なのは、その前の判断の部分です。

理想はボールを受ける前に周りの状況を把握しておいて、すぐに次の行動のアクションを起こしたいのですが、今はまだボールを受けてから状況を確認している段階です。するとどうなるか?相手選手にコースを切られて通るはずのパスがカットされてしまいます。
だからこそ、判断の要素を取り入れたトレーニングが重要です。そして、それはコーチが何を考えたら良いか選手に託すのではなく、選手がこのトレーニングでは何が必要なのか自主的に考えることに意味があります。
外から見ていると自分の子が出来ていないと口を挟みたくなる親心はわかりますが、そこはグッと堪えていただいて、まずは失敗することから始めるのが大切なことです。そこで初めてどうすれば良いか考える必要が出てきます。
『脳に汗をかけるトレーニング』が育成年代では理想的なものだと考えます。

1月20日(土)大野城市サッカー大会結果

大野城市で開催されましたグリフォンスポーツクラブ様主催のサッカー大会に出場しました。参加者が多かったので原田会場(オレンジ)と久留米・筑後・新宮会場合同(ピンク)の2チームに分けての出場となりました。

 

7人制の試合ではありましたが、フットサルから習い始めた子が多い当クラブではサッカーの大会自体初めて出場するという子も多かったことでしょう。
細かい指示をして普段練習でやっていないことを求めても仕方ないので、試合前には守備のときのポジションだけを決めて、3列のブロックを作りプレスを掛けていくという最低限の約束事だけを話し、あとは子どもたちに自由にやらせました。

 

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【試合結果】

オレンジチーム(原田)

<第1試合>
vs 赤 0−1
 

<第2試合>
vs 緑 1−0
得点者:しゅんや

 

<第3試合> ※SOLUNA同士の対戦
vs ピンク 0−0
 

<第4試合>
vs 青 6−0
得点者:りょうすけ3、しゅんや2、さく

 

<第5試合>
vs 黄 2−0
得点者:りょうすけ2

 

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ピンクチーム(久留米・筑後・新宮)

<第1試合>
vs 青 0−0
 

<第2試合>
vs 黄 1−0
得点者:はやと

 

<第3試合> ※SOLUNA同士の対戦
vs ピンク 0−0
 

<第4試合>
vs 緑 3−0
得点者:けいた2、はやと

 

<第5試合>
vs 赤 0−2

 

【大会結果】

準優勝:オレンジ

第3位:ピンク

得点王:りょうすけ(5得点)

 

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【総評】

予想以上に「サッカー」が出来ていましたね。キーパーからのロングキック一辺倒の戦いをするかなと思っていましたが、近くの選手に預けて展開させたりとしっかり組み立てながらゴールを奪おうとしていました。
守備の部分も切り替えが速く、最後まで走ってくれました。これはフットサルのトレーニングの効果ですね。『切り替えの速さ』がSOLUNAの生命線だと思います。ここはもっと拘ってやっていかないといけません。
基礎の技術も向上してきてプレーの幅が広がってきました。他クラブのコーチからも皆んな上手いと褒めていただきましたよ。ここからはチーム戦術を学んでいき、もう1つ高いレベルの選手を目指していきましょう!

今回はSOLUNA同士の対戦もありました。とても良いゲームでした。結果は引き分け。まあ、この引き分けがどちらのチームも優勝を遠ざけたのですが...笑
試合やイベントで顔を合わせることが増えてきて、他会場の子でも名前で呼んだりコミュニケーションを取るようになってきたのは嬉しいですね。春の合宿に参加する子はまた一緒に試合しましょう。


保護者の皆さまも早朝からご参加ありがとうございました。今日の試合を見てもらった通り、子どもたちは日々成長しています。出来ないところに目を向ければまだまだ色々見つかることでしょう。でも、まずは出来たところに目を向けてあげてください。子どもたちはお父さん、お母さんが思っている以上にフットサル(サッカー)を理解してきています。出来ていないところも本人が1番知っています。でも、分かっていても出来ないのが今の段階なのです。長所があって、短所もある。これは選手の個性です。
私はこれまで選手のスカウティングの仕事もしてきましたが、将来的に高いレベルを目指すのであれば、平均点の選手は評価されない世界だということを知っておいてください。綺麗な形のレーダーチャート(六角形のグラフ)より、凸凹のあるレーダーチャートの選手の方が評価された例は多数あります。まずは自分の武器を伸ばして個性のある選手を目指してください。

 

今年も大会、試合、そして、アカデミークラスの練習も行なっていきます。皆んなでさらに上達していきましょう!

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