本気で世界を目指す選手と指導者に贈る99のヒント

コーチとして2,000名以上を指導してきた経験とサッカー留学事業に携わってきた視点からアドバイス!

スポンサーリンク


トレーニングメニューの難易度調整

指導者の方はどんな練習をしようかと毎日頭を抱えていることだと思います。いまは本だけでなく、ネットなどでもトレーニングメニューは見つけることはできますが、大事なのは現場で問題が起きたときに臨機応変に対応できるかということです。

私がお勧めする方法は、どんなトレーニングでも『グリッドを広くする』ことである程度は解決できます。困ったらまずは広さを変えてみるといいでしょう。

人数を変えるのも1つの方法ですが、4対3を4対2にするなど安易に変更するのはお勧めしません。少人数で行う練習ほど減らすことでやりたかったテーマ自体が変わってしまうことがあるからです。

上記の2点は特に意識してトレーニングを組み立てましょう!

 

サッカースクール/フットサルスクール/福岡/筑紫野/久留米/筑後/香椎

DFの裏でもらう

DFの横でパスを受ければ数的有利な状況が作れてゴールを奪う確率は上がります。
ただし、パスを出すといっても図AのようにDFの視野の範囲で横パスを受けたのでは効果的とはいえません。

f:id:soluna-fs:20170102134932p:plain
図A DFの視野の範囲でボールを受けている

 

子どもたちはパスを理解し始めると団子状態から距離を置くように変化が生まれてきます。しかし、DFの真裏に入ったり、ただゴール前に走り込んだりとどこで受ければ効果的かということを知らないため伝えていかなければなりません。

f:id:soluna-fs:20170102134942p:plain
図B DFの視野の裏でボールを受けている

ボールホルダーの斜め後ろに入りDFの視野の裏に入ることでパスが通りやすくなります。この見えないエリアを作るという動きの連続がゴールを生むことになります。ただし、DFもその動きを防ごうとしてくるので駆け引きも必要となってきます。フットサルではこのマークを外す動きと駆け引きを常に行う必要があります。身体を動かすだけでなく、脳も同時に動かしながらプレーしましょう。

 

サッカースクール/フットサルスクール/福岡/筑紫野/久留米/筑後/香椎

「出し手」と「受け手」

クラブワールドカップは見ましたか?
鹿島もあと一歩でしたが、さすがレアルという強さでした。スペインのサッカーというと『パス』というイメージがありますが、パスには「出し手」と「受け手」が存在します。

スペインでは「受け手がいる」という表現は正しくないと言われています。いると認識をされている時点で相手にマークされているからです。正しくは「受け手は現れるもの」と伝えます。

ですからただ待つのではなく、パスのタイミング、スペースを考えて現れる工夫が必要です。もちろん、出し手もその一瞬のタイミングを逃さないよう広い視野を確保しなければいけません。

そのためにはボールを持つ姿勢、キックの正確性、判断力など様々な能力が必要です。レアルの選手たちは簡単にボールを回しているように見えますが、子どもの頃からのトレーニングがあってこそだということを理解しておかなければいけません。

サッカースクール/フットサルスクール/福岡/筑紫野/久留米/筑後/

 

角から見るか?辺から見るか?

ウォーミングアップでよく行うロンド(鳥かご)というメニューがあります。DFを中央に入れて、外側の選手がパスを回すというもの。四角のグリッドを作ると子どもはもちろん、大人でも角に立つ人がいます。そんな選手がいたら指導しなくてはなりません。では、なぜ角に立つといけないのでしょうか?

確かに4人が角に立つとボールを回せる面積は広くなります。しかし、それぞれの選手の視野が90度になってしまうのです。

f:id:soluna-fs:20161128175624p:plain

 

しかし、辺に立つことで視野は180度になります。こうすることでパスの回しやすさは変わります。

f:id:soluna-fs:20161128175715p:plain

なにより、DFは角に追い込んでボールを奪うのが基本です。オフェンスが自らそこに入る必要はありません。

ただし、これはオフェンスが4人の場合です。チームの人数によっては3対1での練習になることもあるでしょう。その場合は動く幅も広がるためサポートするために角に入ることは出てきます。でも、出来ればそこでも角を使わずにパスを回せるようになるのが理想だと言えます。

このようなトレーニングは低学年のうちは数的優位の状況でさせるべきです。学年が上がるにつれて4対3や同数にしていきます。もし、子どもたちが上手くボールを回せていない(もしくはDFが奪えない)状況なら、人数を変えるだけでなく、グリッドのサイズを変えるのも効果的です。こういったオーガナイズの変更が指導者の腕の見せ所です。

 

サッカースクール/フットサルスクール/福岡/筑紫野/久留米/筑後/

 

タッチ数を制限するトレーニングのデメリット

学年が上がるとタッチ数の制限を付けたトレーニングを取り入れる指導者は多くいます。どんなトレーニングもワンタッチやツータッチにすれば、運動量やボールコントロールの技術が求められ、難易度を上げることができます。

ただ、実際の試合でタッチ数を制限されることはありません。制限することで型にはめてしまうトレーニングはあまり好ましくありません。
(もちろん、個人技術を磨くために行うのは問題ありません)

判断力を高めるなら「パスを出さない」「ボールを離さない」というのも判断と言えます。どういう場面でワンタッチで出せば良いのかということを選手に伝えていき、選手自身でタッチ数を判断できるようにトレーニングをするべきです。

海外の指導者講習などでタッチ制限を付けると指摘されることもあります。指導者は安易にタッチ数を制限するのではなく、「なぜそうするのか?」という目的を明確にしなければならないのです。

 

サッカースクール/フットサルスクール/福岡/筑紫野/久留米/筑後/